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ダイナミック・サプライチェーン・マネジメント
レジリエンスとサステナビリティーを実現する新時代のSCM
- 著者:株式会社クニエ SCMチーム
- ISBN:9784296200818
- 価格:2,640円(税込)
- 発行:日経BP
- 発行日:2022年11月7日
半導体不足、新型コロナウイルス感染症の拡大、ロシア・ウクライナ問題などにより、グローバルでのサプライチェーンを巡る状況は一変しています。加えて、カーボンニュートラルやESG経営など、これまでとは異なる観点での企業評価が進み、サプライチェーン・マネジメント(SCM)の在り方は転換点を迎えています。
従来のSCMは、計画通りに実行し、お客様にお届けするのが当たり前という前提の中で、いかに効率的にできるかが主なテーマでした。しかし、精緻に立案した計画が想定外の事象により実行できないことが常態化しています。
クニエは、不確実性が大きく高まった現在を「SCM 5.0」と定義しており、これまでの静的なSCMから、速やかに変化を捉え対応していく「ダイナミック(動的)・サプライチェーン・マネジメント」にシフトすべきと提唱しています。
本書では、日本におけるSCMの変遷を整理したうえで、新時代のダイナミックSCMに備えるべき新しいマネジメント機能や、実現に向けた課題について解説するとともに、SCMリーディングカンパニーの先行事例も紹介しています。
本書の特長
1. 日本におけるSCMの変遷を整理
SCMがどのように形成され、現在の状況に至ったのかをひもとくことにより、これまでのSCMの取り組みの特徴を整理します。
2. 今の時代に求められるSCMを解説
急激かつ動的に変化するサプライチェーンを取り巻く環境下において、素早く状況をとらえ、対策を取ることを可能にする、レジリエンス(強靭性)とサステナビリティー(持続可能性)を併せもったSCMの重要性を示します。
3. ダイナミックSCM実現に向けた課題を解説
新時代のSCM構築に向けた課題について解説し、経営、デジタル、組織・人材観点の施策など多角的にお伝えします。
4. 先進企業の取り組みを紹介
新しいSCMを既に具現化しているSCMリーディングカンパニーの事例を紹介します。
目次
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第1部SCMの歴史と変遷
- 第1章SCMとは何か
- 第2章SCM前史
- 第3章SCM 1.0:効率重視型SCM
- 第4章SCM 2.0:反応重視型SCM
- 第5章SCM 3.0:S&OP
- 第6章SCM 4.0:デジタルSCM
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第2部SCMを取り巻く環境と課題
- 第7章モノが買えない、作れない、運べない
- 第8章予測と制御が困難な外部環境変化の増大
- 第9章高まる社会問題への対応ニーズ
- 第10章高まる供給の不確実性
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第3部SCM 5.0時代が求めるマネジメント
- 第11章新時代に求められるダイナミックSCM
- 第12章ダイナミックSCMが備えるべきマネジメント機能
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第4部SCMリーディングカンパニー先行事例
- 第13章旭化成:サプライチェーン一貫の損益管理とGHG排出量の可視化
- 第14章オムロンヘルスケア:End to End SCMでの「Bias-less Planning」
- 第15章コニカミノルタ:事業強化型SCMとBCPシミュレーション
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第5部SCM 5.0:ダイナミックSCMの実現に向けた課題
- 第16章SCMを企業ケイパビリティーとして高めるための検討範囲
- 第17章ダイナミックSCM実現に向けた問題点
- 第18章経営観点の施策:SCMを経営アジェンダとして捉える
- 第19章デジタル観点の施策:新たな業務を生み出す土台としてデジタルを捉える
- 第20章組織・人材観点の施策:ダイナミックSCMを担う組織を定義して人材を育成する