PROJECT【大手物流企業 新規事業支援】

「配送だけにとらわれない」大手物流企業の新規事業をサポート!
サービス企画から実行までを支援

大手物流企業における「越境EC」事業、その課題とは?

クニエでは、さまざまな業界のお客様に新規事業立ち上げのためのコンサルティングサービスを提供しています。その一例として、ある大手物流企業B社における「越境EC」事業の支援事例を紹介します。
B社は国内物流市場では高いシェアと実績を持っていますが、国際物流に関する事業を強化するために、国際的な電子商取引を行う「越境EC」に関する事業に取り組んできました。背景として、B社の主な顧客である中堅・中小メーカーや小売り企業には自社商品を海外のECモールに出品したいという企業が多く、こうしたニーズに対して越境ECサービスを提供できるのではないか、との考えがありました。
ただ、B社における越境ECの事業は伸び悩んでいました。クニエが分析したところ、B社には「物流の視点でしか顧客企業(出品者)のニーズを考えられていない」といった課題があり、顧客が海外ECモールに出品する際にぶつかる“壁”を解消するサービスを考案できていなかったのです。そのためクニエでは、B社が初期検討から出品、注文受付、発送まで一貫して支援できるようなサービスを開発するお手伝いをしました。

顧客の強みと弱みを分析し、既存事業の枠を超えたビジネスを提案

まずは物流にとらわれず、広く越境ECの業界を把握するために、越境ECを利用している企業や消費者、支援事業者の方々に対してインタビューを実施しました。その結果、企業が越境ECを始める際には「どの国でどの商品を出品すべきか」「出品するに当たり誰に相談すべきか」といった初期検討や、在庫管理・通関手続きに手間が掛かるといったハードルがあることが判明しました。こうした障壁を解決し得るサービス案を、クニエから40程度提案しました。
同時にB社の強みと弱みの分析も行いました。その結果、B社の最大の強みは、国内物流事業の主な顧客である中堅・中小企業との接点を数多く有している点であることが分かりました。半面、組織体制や事業戦略が物流事業に最適化しており、物流の視点でサービスを考案しがちであるという課題も見つかりました。
業界を俯瞰してとらえた出品者の課題と、B社の強み・弱みの両面からサービスを具体化し、軸となる3つのサービスを企画しました。1つ目は顧客企業が海外ECモールに出品する際の初期検討を支援する「簡易診断サービス」、2つ目は出品した商品をより多く売るための「マーケティング支援」、3つ目はECモールの受発注と自社の物流倉庫を管理する「3PLサービス」です。特に「3PLサービス」により、B社が複数のECモールを横断したプラットフォーマーになることで、越境ECに関わる物流を一貫して扱えるようにするという戦略を描きました。

新規事業の立案から設計、実行までを一気通貫で支援

コンサルティング企業には、新規事業の大まかな戦略が定まれば、事業の実現に向けたフェーズは「クライアントにお任せ」というところが少なくありません。しかしクニエでは、戦略の構想だけでなく、事業の実現までを支援しています。B社の事例も例外ではありません。
例えば出品する商品を効果的にプロモーションできるよう、B社の担当者と共に海外向けマーケティングに強い企業数社と交渉し、協業を実現させました。また、新規事業に付きものの「企画部門と現場部門との対立」が起こらないようにB社内の調整も支援し、現場部門に寄り添いながら事業を立ち上げました。

こうした取り組みの結果、新サービスのリリースまでこぎ着けることができました。B社にとっては、これまで伸び悩んでいた越境EC事業を軌道に乗せつつ、物流以外の事業領域も拡大する第一歩となったのです。
このようにクニエでは新規事業の立案から実践までを一気通貫で支援しています。お客様と一緒に新規事業を一から立ち上げる醍醐味を味わえるのは、クニエでコンサルタントとして働く大きな魅力の1つだと言えます。