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VoS(Voice of Supplier)の実施

Overview

VoS:Voice of Supplierとは、サプライヤーの本音を聞き出すことです。
自社のサプライヤーにサプライチェーン全体の課題などの意見をヒアリングし、バイヤー企業と協同で改善をすることで、サプライチェーン全体のプロセス改革や自社の競争力強化につなげていくことを目的とします。
昨今はサプライヤーとの関係性強化などの一つの手法として活用されることが多くなりました。サプライヤーマネジメントのあるべき姿は「両想い」の構築です。VoSはヒアリング対象とするサプライヤーの自社に対する姿勢(パーパス共有度)を見極めることに役立ちます。
また、業界内競合他社との比較で自社が学ぶべき手法や施策がないか、を確認することもできます。
このようにサプライヤーの本音をヒアリングし、課題の解決や戦略策定を行うことが求められているのです。

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VoS実施のポイント

VoSを効果的に実施するためには、以下の3つのポイントが重要です。

1. 第三者によるヒアリングの実施

サプライヤーから本音を引き出すためには、第三者のコンサルタントや企画部門など、利害関係の少ない立場の人間がヒアリングを行うことが有効です。担当バイヤーなど関係の深い担当者が聞き取りを行っても、本音を引き出すのは難しい場合があります。

2. 業界他社との比較による強みの把握

ヒアリングでは、業界内の他社と比較して特に優れている点についても聞き出すことが重要です。他社との違いや強みを明確にすることで、自社の優位性をより深く理解できます。

3. ヒアリング結果を改善につなげる

聞き取りを行うだけで終わらせず、得られた声を具体的な改善施策につなげることが、VoSの本来の目的です。サプライヤーの声を反映させることで、より良い関係構築と業務改善が期待できます。


図:VoS(Voice of Supplier)実施のポイント

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VoS実施のステップ

VoSは、以下のステップで実施します。

1.ヒアリング目的の設定と対象の選定

まずはヒアリングの目的を明確にし、クライアントとともに、ヒアリング対象(同業種の複数社が望ましい)や内容を決定します。

2.対象サプライヤーへの連絡

クライアントから、対象サプライヤーへ本プロジェクトの主旨や、当社からの依頼について連絡を行います。

3.コンタクトとアンケート依頼

サプライヤーから承諾が得られた後、当社より直接コンタクトを取り、アンケート回答の依頼を実施します。

4.アンケート回答の収集とヒアリング実施

日程調整を行い、サプライヤーから事前にアンケート回答を入手。その回答内容に沿って、ヒアリングを実施します。
※ヒアリング実施時には、お客様との合意の上で、具体的な個人名や会社名は非公開とすることを推奨しています。

5.結果の取りまとめと報告

ヒアリングの内容や把握した課題を取りまとめ、お客様へご報告します。


図:VoSの進め方VoSのステップ

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VoS実施による課題まとめ

VoSはヒアリングしただけでは意味がありません。サプライヤー戦略の策定につなげたり、課題を明らかにして改善していくことが必要です。
下図は、ある企業がVoSを実施する中で抽出した4つの課題を示しています。
オペレーション上の問題にとどまらず、サプライヤーの営業戦略との乖離やサプライチェーン全体の構造的課題なども明らかになりました。


図:VoS実施による課題まとめ

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